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2012年4月27日金曜日
リンパ浮腫の症状と治療
リンパ浮腫の症状
リンパ系は体の中に存在するたんぱく質などを回収する働きとリンパ球などを介して細菌・ウイルスや腫瘍の移転を防ぐ防御機能の二つの役割を担っています。リンパ浮腫は、体液の回収機能に障害が起こり、組織の中に血漿タンパクや水分が滞っている状態で、手足に見られることの多い病気です。手足のこわばり、指輪や靴が合わなくなる、筋力が低下する、痛みや重みを感じる、赤み、腫れなどの症状が見られます、リンパ浮腫は徐々に進行しますが、、外傷、虫刺され、手足の使いすぎにより急激にむくむことがあります。
リンパ浮腫自体では痛みを伴うことはありませんが、急激に浮腫が強くなった時や、悪性腫瘍が神経を圧迫した時に見られる悪性リンパ浮腫では、痛みを生じることもあります。浮腫があると小さな外傷でも、容易に感染がおき、リンパ管炎を合併しやすいので注意が必要です。
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症状は重傷度によってT期からV期までで分類されています。1期は指で圧迫すると圧迫の跡が残り、横になって休むと浮腫が軽減する時期、U期は圧迫しても後が残りにくく、横になっても浮腫が軽減しない時期、V期は皮膚の角質増殖が進行して象皮病(ぞうひびょう)となった時期です。
リンパ浮腫の原因
リンパ管の発育不全などによる原因がわからない原発性リンパ浮腫と、子宮ガンや乳がんの治療後にしばしば見られる続発性リンパ浮腫があります。続発性リンパ浮腫は、感染や悪性腫瘍によって、手足の付け根のリンパ系が閉塞した時に生じます。骨盤や足の付け根、わきの下のリンパ節が閉鎖を起こしやすい場所です。またがんの治療などでリンパ節の郭清(がんの摘出手術の際に疑わしい組織を全部取り除くこと)や放射線照射治療をすると、リンパ液が流れにくくなって、手足に感染を起こしやすくなります。
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リンパ浮腫の特徴
欧米では原発性リンパ浮腫が多いのですが、わが国では子宮ガンや乳がんの治療後の続発性リンパ浮腫が圧倒的に多くなっています。
よく行われる治療とケア
組織の中に水分やたんぱく質がたまる。
リンパ系には、組織の中に存在するタンパクなどを回収する働きと、リンパ球などを介した免疫の働きがありますが、リンパ浮腫は、組織間液を改修する働きに障害が起こったものです。組織の中に血漿たんぱくや水分が滞っているために、手足にむくみやこわばりなどの症状が見られます。治療としては、むくみなどの症状を取るための対症療法、免疫力が弱まっているので感染症などの合併症を防ぐためのケア、閉塞したリンパ管を再建するための手術などがあります。
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がん治療後のリンパ浮腫は難治
かつて乳がんの外科治療や子宮頸がんの治療のために放射線治療を受けた患者さんでは、リンパ浮腫が慢性的に起こっていることが少なくありません。こういう場合に対して、決定的な治療法が確立していないのが実情です。
圧迫療法と運動の併用
臨床的な観察から、弾性包帯、弾性ストッキングを使用した圧迫療法やリンパ誘導マッサージ、空気圧迫療法などの保存的療法が行われていますが、成果は必ずしも満足できるものではありません。明確な根拠はありませんが、圧迫療法を行いながらの運動は浮腫を改善させると考えられています。また患部の清潔を保つことは感染予防の点で重要です。
重症ならリンパ再建術
確実な根拠といいがたいのですが、日常生活に大きな支障をきたすほどのリンパ浮腫が改善しない場合には、マイクロサージュリーによるリンパ再建術を試みてもいいかもしれません、ただし、信頼性の高い臨床研究で有効性が証明されているわけではありませんので、リスクを十分理解したうえで受けたほうがいいでしょう。
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